嫌われ松子の一生

映画の公開もされました。

嫌われ松子の一生 (上) 山田 宗樹

嫌われ松子の一生 (下) 山田 宗樹

妹が猛烈に勧めてきたので読んでみました。

感想を一言で言うと･･･
悲劇を極めると喜劇になるっ、ってところでしょうかｗ

昼メロのよくある話を集約したようなストーリー展開ながら、
飽きずに最後まで読めちゃうのが不思議。

よくよく考えてみれば、まじめで頭もいいハズの女性の転落劇なわけで、
涙のひとつもこぼれそうなものですが、全然泣ける気がしないｗ
それはきっと松子がその転落を受け入れ、甘んじ、よしとしているから･･･、
という気がしてならない。

時々いるでしょ？
不幸な自分を好きな人。
不幸でないと不安でいられない人。
松子ってそういう人なんじゃないかと。

だから読みながら救いがないことに心を痛めないし、
通常起こりうる範囲の感情移入さえしないのかな、と。

確かにその堕落した人生から這い上がろうと努力をしているけど、
その努力は表面的なものでしかなくて、本質的な問題を理解していない。
だから結局新たなる転落を招くだけとなるのかな、と。

何かを学ぶような内容ではないけれど、読み物としては面白い。
映画は中谷美紀が松子を演じているらしく興味をひくけど、
この内容を2時間そこそこの映画にしきるのかなぁ？とやや疑問。
DVD になったら観ようと思っていますｗ

映画の公式サイトはこちら。
goo 嫌われ松子の一生　オフィシャルサイト